lumière d’espoir 

旅は生活の一部。“息をするように旅をする”そんな風に生きて行きたいのです◎

希望の光☆

2020.1.11 to  2020.4.4

 

パン教室の継続コースが終了。

こちらでも少し書いたけど、濃厚な3か月でした。

 

楽健寺酵母のパンに初めて出会って2年。

1dayレッスンで初めてパンを焼いて1年。

 

パンを焼くことに意識が向いたのは、フランス旅のきっかけだった“小さな女の子”の記憶でした。

飢えと寒さに震えながら、やっとの思いでたどり着いた教会。パンは目の前でなくなり手に入れることはできなかったけど、失意と薄れゆく意識の中、鮮やかに記憶に残ったのは、優しく微笑みながらパンを給仕していたシスターの姿。

彼女のようになりたい

日々の糧、家族の命を繋ぐパンを作れる人になりたいなぁ…

 

1年前にパンを作り始めた当初から、パンは日々の糧として淡々と焼きたい思いがありました。たくさんの種類のパンやテクニカルなパンにはあまり興味を示すことはなく、作っていたのは(ほぼ)毎回まるぱん。

フランスでもほぼバゲットばかり食べていたので、そういう毎日飽きずに食べられるシンプルなものが好きなのです(*^^*)

 

継続コースの募集が始まったときも氣になったけど、はじめは

まるぱんが作れれば別にいいかな…

という感じでした。

むすびパンやお花畑のカップケーキに至っては(↓こういうの)

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そういうかわいいの、苦手なんだよなぁ…

そう思っていました。

なのに、何故か申し込んでしまったのです。

パン教室だけどパンを習いにいくのが目的ではなさそう。。じゃあ私は何しに行くの?

自分でもよく分からないまま、おそるおそる始まったパン教室でしたが、レッスンは毎回楽しく毎回美味しい◎

 

が、やはりただのパン教室ではなかった。

レッスン中の何氣ない会話がキーになり、毎回自分の中で変化が起きるのです。

主に自分の中のドロドロとか怖い・汚いと思って隠していた部分をさらけ出し、対面する機会が多かった。これだけ言うと怖そうだけど、出してみたら、今までばれないように厳重に閉じ込めていたのが何だったのか…ということが殆ど。要らない荷物を下ろす度に少しずつ軽くなっていくようでした。

 

全5回のうち3回目辺りから、それまで様子をうかがっていた貞ちゃんがそーっと忍び寄ってきてツンツンし始めました。ツンツン位では私が氣づかないものだから、

「とっとと開けやがれ」

とうとう4回目のカップケーキの回のとき、厳重に鍵を閉めていたはずのパンドラの箱を蹴破って貞ちゃんが出てきました。

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このカップケーキがすごかった。

帰りの車の中でひとつ食べたら肚の底から

おおぉぉぉう✨

おっさんみたいな声が漏れた 笑。食べたのはカボチャ味のものだったけど、カボチャの味がしない。味も香りも華やかで、高いシャンパンとかワインみたいだったのです。

なんか媚薬みたいの入ってる?いや混ぜたの私やし…(謎)

食べた瞬間に胸イッパイに喜びが満ちていく感じ。しばらく香りに酔っていたのに、何故か途中からずっと「ヤバイヤバイ…」って口走っていて氣づいたら、こんなことが起きちゃっていました。↓https://moainon.hatenadiary.jp/entry/2020/03/23/004501

苦手だなぁと思って逃げ腰になっていた訳も、作ってみて食べてみてハッキリしました。かわいい顔して恐ろしい子!!!笑

 

苦手だとばかり思っていたけど、終わってみたら、この回のためにこのパン教室に申し込んだのではないかと思うくらい、(私にとっては)大切な回になりました。

 

 

継続コースが始まる前、2か月ほどパン作りをしていなかった間に酵母が弱っていたり、季節が変わって発酵の見極めがよく分からなくなっていたりで、レッスンが始まったときは最悪のコンディションでした。何もかも全然上手くいかなくて、

レパートリーが増えてもこんなんじゃ作れない…

と、意地になって基本のまるぱんばかり焼いていました。折り返しくらいまではそんな調子で、挫折の繰り返し。焦れば焦るほど上手くいかない…。

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他人と比べて自己否定したり、惨めな氣もちになったりとネガティブが炸裂していました。。ひとつひとつの工程を見直したり、意識の向けかたを変えたりするうちに少しは改善するけど、中々ここから脱せずでした。そんな氣もちを抱えながらレッスンを受けていたとき、変化のきっかけとなったのが

 

「かなり癖が強いね」

 

という言葉。実はこれ、一所懸命に“普通”を演じていた私にとって、一番触れられたくないところでした。メチャクチャ落ち込んで心の中が真っ黒になったけど、真っ黒になりながら氣がつきました。

普通とか他人と同じとか、一番苦手なやつやん…

同じにできない自分がどうこうではなく、そもそも目指すところはそれじゃないのよ…

コソコソ隠れようとしたり、他人に合わせようとすると、不自然になって悪目立ちするし、どんどん自分を見失うのだ。

もう誰かの代わりはしない、そう決めて生まれてきたではないか。私は私でいいやん。

そう決めたら色々分かりやすく変化が起こりました。

 

真っ黒直後↓少しずつ膨らみが…
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カップケーキ直後から、突然パンが変わった!!↓
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継続コース終了後↓
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まんまる(*^^*)
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使う材料や道具は同じだし、急に技術が向上したわけでもないけどパンが変わったのです。

何か違うとしたら、酵母の香りが格段によくなったこと。酵母も分量は割と適当だけど、材料は同じです。

一所懸命に作り続けたことで結果が出たというより、私のコンディションが酵母のコンディションと連動していたな、という感じ。

最近の一貫したテーマでもある、

私自身(の在り方)が私の世界を創造する。

たかがパン、されどパン。

パンがそれを分かりやすく、具現化してくれちゃいました(*^^*)

 

まるぱんの魅力を再確認しつつ、他のパンの魅力やアレンジも少しずつ楽しくなってきて、パン作りの楽しみも増えました。まだ再現していないものもあるので、しばらくは復習をかねて教わったパンを作ってみようと思います。

 


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パンドラの箱には貞ちゃんという名の希望の光がたくさん詰まっているのかも?と思うと、扉を開けるのは怖いけど楽しい作業かも…と感じた変態性も書き残しておきます 笑